2015年05月11日

上海株バブルがヤバイ水準へ

昨年末より、中国人民銀行が相次いで政策金利や預金準備率の引き下げという「金融緩和」を行ってきました。更に、株式に関する規制緩和が行われるという噂も立ち始め、上海株式市場は年初より高騰、バブルの様相を呈してきました。

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出典;ヤフーファイナンス

上海総合指数はほぼ倍増し、4000ポイント台に乗せました。これは2007年以来の水準です。このままの勢いだと、2008年に記録した最高値6000ポイントの大台も、絵空事では無くなってきました。日経平均株価も暴騰してきましたが、PERの水準でいえばまだ20倍台ということですから、上海株に比べれば可愛いもんです。

とはいえ、中国はただでさえ不動産バブル(シャドーバンキング問題)という火種を抱えており、株式市場までバブルになると、弾けた際の悪影響は恐ろしいことになりそうです。このまま中国経済が急回復して、人民元が切り上がっていくような展開なら、観光客の増加などで日本経済にもプラスの影響が大きいです。
日本への中国人観光客が増えるという影響が出ます。現在、中国人観光客が日本で買い物する金額は、平均で約14万円というデータがあります。人民元が切り上げられると、この金額が増える可能性が高く、しかも観光客の数自体も増えるのです。日本経済へのプラス効果は、相当大きいでしょう。
また、日本から中国への輸出も増えます。実は、中国が最も多くの製品を輸入している相手国は、日本なのです。
人民元切り上げの影響
昨今は円安(人民元高)の恩恵で、成田や羽田、関空などは中国人観光客で溢れています。今年の中国の旧正月=春節による日本の観光収入は過去最高だという話もあります。

但し、中国でバブルが崩壊すれば、間接的に日本経済への悪影響も避けられないでしょう。最悪なのが、中国政府がその場しのぎ的に人民元の切り下げで景気を支えようとすることです。
posted by brics at 02:26| 中国

2015年02月11日

中国の金融緩和が更に加速

中国人民銀行は今月(2015年2月)、2年半以上据え置かれていた預金準備率を0.5%引き下げ19.5%と変更した。昨年11月には、政策金利を6%から5.6%に引き下げており、中国は増々金融緩和強めることになる。

日本ではあまり話題になっていないが、これは極めて大きな出来事だ。習近平政権が相当ヤバイ状況におかれている証拠なのだ。

中国人民銀行の政策は、即ち中国政府=習近平政権の意志によって決まる。中央銀行など日銀もFRBも、独立性なんて半ば幻想であるが、中国人民銀行に関しては完全に中国共産党の支配下にある機関で、独立性など微塵もない。つまり、習近平はシャドーバンキング=不動産バブルの抑制より、目先の景気対策を優先したと言うことだ。これ以上景気が減速すれば、己の立場が危ういと考えたのだろう。

現金なもので、上海総合指数は利下げが行われた11月以降の3ヶ月で、およそ30%ほども上昇している。中国の金融市場もまた、将来の不動産バブル問題よりも、目先の景気対策を歓迎したという格好である。全く持って短絡的な国だ。

シャドーバンキング問題についても、続報が全く出て来ない。だが問題の本質からして、自然に沈静化する事はあり得ない。今回の金融緩和で、不動産投資が再加熱するリスクが高い。一体中国経済はどうなってしまうのだろうか?
posted by brics at 03:59| 中国

2014年11月25日

中国が金融緩和に走り始めた

先日のロシア変動相場制へ移行に続き、大ニュースが飛び込んできた。21日に中国人民銀行が、電撃的に政策金利の利下げ(6%から5.6%へ)を行ったのだ。市場では予想されていなかった動きで、動揺が走った。

ご存知のように中国ではシャドーバンキング問題が燻っており、不動産バブルを助長する利下げは行えないと思われていた。しかし中国政府は、バブルが再燃しても景気を下支えする方を選んだと言うことになる。しかも中国の新聞では、更なる利下げもあるという報道が出ているようだ。中国のメディアは完全に政府の統制下にあるので、この記事は所謂ひとつの観測気球、利下げのインパクトを見極めようという魂胆だろう。

いずれにせよ、中国も完全に金融緩和モードに走り始めたことになる。いずれシャドーバンキングが破裂することは確実だが、中国政府はソフトランディングを諦めたとも見て取れる。習近平は自分の代だけ生き延びれば、その先のことは知らん!という腹づもりということだ。

日本の投資家としては迷惑な話だ。ロシアの件と共に、新興国マーケットの大きな爆薬となりかねないニュースだ。バブルが膨らみきる前に、適度に破綻してくれた方がよいのだが・・・。
posted by brics at 01:50| 中国

2014年11月12日

ロシアルーブルが変動相場制に

ロシアの中央銀行は10日、これまで半固定相場制(通貨バスケット)だった通貨=ルーブルを、変動相場制に移行すると発表しました。

結構大きなニュースだと捉えられたのか、当姉妹サイトもヤフーニュースにピックアップされ、アクセスが急増しました。さて、変動相場制に移行した理由ですが、NHKによると
ウクライナ情勢を巡る欧米による経済制裁や、ロシアの輸出の主力である原油価格の値下がりの影響で、ルーブルはドルに対し、この1か月だけで14%下落し、連日最安値を更新していました。
また、ルーブルの下落を食い止めるために行う市場介入の原資となるロシアの外貨準備高も、ことし初めと比べおよそ800億ドル減少し、投機的なルーブル売りが続いていました。
ということから、中央銀行が為替介入の余力が無くなったとの解説です。ウクライナ情勢など、日本のメディアではぱったり聞かなくなっていましたが、裏で随分と「おそロシア」な事が進行していたのですね。

今年は世界の金融市場に、さしたる暴落のない平凡な年でしたが、これは年末に向けて大きな爆弾が現れましたね。何せロシアは98年に突然デフォルト(債務不履行)した前科がありますから、何が飛び出してもおかしくないですからね。
posted by brics at 02:10| ロシア

2014年08月22日

ロシア・ウクライナ問題の影響力の無さ

ロシアがウクライナに攻め込んで随分経つが、それ以降詳しい続報日本ではあまり報道されていないようだ。その理由の1つは日本とロシアの結びつきが非常に弱い事が挙げられるだろう。また東ヨーロッパの情勢に詳しい専門家が日本にはほとんどいないことも1つの理由だろう。この二つは「卵が先か鶏が先が」じゃないけど、相互作用している問題だ。東欧がどうなろうと、日本の社会には何の影響もないから、専門家も少ないのだろう。

そして決定的な理由として、ウクライナが仮にどうなろうとも世界経済・日本経済にほとんど影響がないことが挙げられるだろう。ロシアがどんな暴挙にでても、イランやアフガンと違い、アメリカがロシアに空爆をすることはありえない。仮にウクライナがこの世から消え去ろうとも、世界経済には何の影響も起きない。

現在世界の株式市場は本当に平穏で何も起きない状態が続いている。ロシア株とて、実はさほど大きく落ち込んでは居ない。ウクライナごときが世界の株式市場には何の影響も与えないということの証明だと言えるだろう。海外投資家としては実につまらない事態が続いている。やはり中国が破綻しない限り、金融恐慌は訪れないと言うことだろう。
posted by brics at 17:39| BRICs総合

2014年07月01日

中国経済はいつ破綻するのか?

中国でシャドーバンキング問題が発覚して1年半は経つが、いまだに大規模なデフォルトは起きていません。しかし所詮は悪あがきに過ぎず、シャドーバンキングは必ず破綻する運命にあります。中国の不動産バブルは、地方政府まで噛んでいるので、簡単に破綻させられないと粘っているようですが、需要もないのに無理矢理建築物を造っているだけなので、採算が取れないのは明白です。

では一体いつ破綻し、中国株の暴落(≒世界の株式市場も暴落)が起きるのでしょうか?アメリカのサブプライムローン問題は、大々的に日本のメディアに取り上げだしたのが2006年辺りからで、完全に崩壊したのが2008年のリーマンの後ですから、2年以上は耐えたことになります。ですから中国も、今年はもちこたえて崩壊は来年以降なのかも知れませんね。ヤバくなれば、政府は否定している公的資金の注入という非常手段も残ってますし、意外に破綻まで時間が掛かるかも。

とするなら、いつまでも中国の崩壊待ちで投資をストップさせておくのは、賢明とは言えないかも知れませんね。結局は、タイミングなど計らず、定時定額ドルコスト平均法でインデックスファンドを積み立てていくのが、ベストではないにせよ、機会損失を起こさないという意味でベターな方法になるのでしょう。
posted by brics at 20:19| 中国

2014年03月31日

MSCIが中国A株の指数組み入れを計画

世界の株価指数の標準であるMSCI社が、新興国の株価指数に中国の人民元建て株式市場である「A株」の組み入れを計画しているとの報道があります。
MSCIは、2015年5月から中国A株をMSCI新興国株価指数<.MSCIEF>に組み入れる計画で、市場参加者と協議を開始したと明らかにした。MSCIの資料によると、A株が組み入れられた場合、同指数における中国株の比率は現在の18.9%から19.9%に上昇する。A株は上海、深セン市場で、人民元建てで取引されている。MSCIによると、中国が全面的に資本市場を自由化した場合、中国株の比率は27.7%まで上昇する可能性があるという。【Yニュース】
これまで中国は、外国人投資家が投資できる「B株」が対象となっていた訳ですが、中国政府がQFIIの拡大などA株市場の解放を進めており、今回の計画が挙がったというわけですね。

まあ中国政府が、人民元市場を全面的に開放する事など、当面はありえないので、MSCI新興国指数へのA株の組み入れ比率は微量に留まりそうです。比率が小さいので、投資家としては特段どう対処するという事もないでしょう。
posted by brics at 04:08| 中国

2013年12月04日

人民元の国際化という矛盾に出る中国

中国は近年、人民元を国際決済通貨にしようと、触手を伸ばしています。以前はベトナムなど、地続きで国境を面した友好国に限定して、しかも小規模な商取引に限定して人民元の決済を認めていました。ところが最近は、この決済枠を更に広げつつあり、日本とも2012年6月より、円と人民元との直接取り引きを開始しています。

しかし中国の元という通貨は、政府の一角である中国人民銀行が、為替レートを完全にコントロールした通貨です。2005年6月より人民元の切り上げが始まりましたが、その幅も完全に彼らが為替介入によりコントロールしています。

為替レートには「国際金融のトリレンマ」という絶対の法則があります。為替相場を固定するには「独立した金融政策」か「自由な資本移動」のどちらかを制限せねば、成立は不可能です。中国が人民元のレートを調節できていたのは、自由な資本移動を制限していたからに他なりません。

人民元を国際決済通貨にする事は、資本移動の自由を認める事にもなるのです。国際決済通貨になれば、人民元が今のように米ドルと(事実上の)ドルペッグをすることは難しくなります。決済通貨としてだけでなく、QFUと呼ばれる外国籍企業の人民元への投資枠も、今後は拡大していく方針だそうですから、増々ドルペッグ制の維持は困難になります。

中国政府は今、人民元政策に関して、大きな矛盾を行おうとしています。中国経済がシャドーバンキング問題などで火種を抱える今、舵取りを間違えば、経済が大きく失速する事に繋がりかねません。

語弊を恐れずに言えば、中国共産党は今、がけっぷちに立たされています。
posted by brics at 19:41| 中国

2013年09月02日

中国は不動産バブルなのか?

中国では、不動産バブル崩壊が懸念されています。

一方、中国は不動産バブルではないと主張する、金融アナリストや専門家も居ます。彼らの言い分の理由は、中国の不動産価格の上昇ペースや、家賃の上昇割合などが、経済成長から逸脱しない範囲だからだと言うことです。確かに、中国の不動産価格を見ると、決して行きすぎたものでは無いように思えます。例えばこんな記事ですね。

しかし、不動産指数や価格だけでは、バブルの実体を捉えては居ません。中国で最も問題なのは、シャドーバンキングによる闇の不動産融資が止まらないことです。シャドーバンキング解体新書で詳しく述べていますが、中国では銀行が規制を回避する為に、裏で融資を行っているのです。

中国の不動産価格がさほど高くないのは、既に不動産の建築が過剰なので、需給バランスが崩れているのです。そして、不動産の買い手が少なく価格が伸び悩んでいるので、建設する企業や、シャドーバンキングに損失が生まれ、不良債権化するのです。

中国の不動産バブルは、価格が釣り上がるのではなく、供給が過剰だというバブルなのです。そして、政府も銀行もバブルを抑制する意志が薄いので、不動産の過剰供給は一向に止まる気配がないのです。これが、中国の不動産バブルの実体です。
posted by brics at 03:52| 中国

2013年07月28日

中国のシャドーバンキング問題とはなんぞや?

以前から中国は、不動産バブルが進行していて、かなりヤバい状況である事はうかがい知れていました。しかし最近になって新たに、シャドーバンキング問題というのが浮上してきたようです。

シャドーバンキングとは、地下経済の一種。中国では、不動産バブル対策として銀行には総量規制が掛けられています。これを迂回するために、投資ファンドのようなモノを造り、そこに投資家から資金を集めて不動産業者に貸し付ける。中国では預金金利も決められているので、債券的に確定利回りの商品を出せば売れるそうで、この不動産投資ファンドへも十分に資金が集まっているとの事。

そして中国では、民間業者だけでなく、地方政府なども不動産投機に走っており、もはや需要見込みなど関係なく、ビルが乱立しているようです。これは、80年代に何処かの国で見たデジャブ・・・。

中国政府は、何としてでも日本の二の舞を避けたいと、バブルのソフトランディングを計画しているようですが、このシャドーバンキングの話を聞く限り、それは難しそうな気がします。だって、地方政府も民間不動産業者、銀行も投資家も、皆がバブルが続く事を望んでいるような状況ですから、これを変えるには強引な手法を用いるしかないでしょう(総量規制の強化とか、投資ファンドの規制とか)。この辺の施策は、シャドーバンキング解体新書にまとめています。まだ実態が把握されていないので、中国に関する新たな情報が入り次第、追加していきます。

それにしても・・・中国はまだ、80年代の日本には追いついてない状況だと思っていましたが、何か崩壊は思ったより早く来そうな悪寒がしますね・・・。
posted by brics at 04:16| 中国